学名 Vanilla Tahitensis タヒチに持ち込まれた後、そこで変異したものと考えられます。
その外見と香りは、バーボンバニラに比べて平たく太いサヤが特徴です。水分量も50〜60%になり、バーボンバニラよりも柔らかいしっとりとしたビーンズです。アニスやムスクにも似た香りが特徴です。
(フルーティーなプルーンや洋酒のような豊かな香り)
バニラ本来の香りである天然バニリンはバーボンバニラに対して、5分の1程度しか含まれていませんが、アニスの成分は30倍近く含んでいます。そのため花のようなフルーティーでシパイシーな香りがするので、香水やエスニックな料理に使用されます。香りのまとめ役としては、少々扱いづらい面があります。
弊社のタヒチ産バニラビーンズは、Concours
General Agricol(フランス農産品コンクール)に於いて、ゴールドメダルを受賞した農園の、タヒチ産バニラビーンズです。
バニラの蔓に実を成らせたまま、完熟に近い状態まで育てたビーンズを使用した、独自製法のタヒチ産バニラビーンズです。
マダガスカル産・タヒチ産どちらのバニラビーンズも香料として、アイスクリームやカスタードクリーム、プリン、ケーキ、チョコレートは言うに及ばず、さまざまな料理の香り付けとして使用されていますが、依然として合成バニラが90%以上のシェアをもっています。ただイギリスを除くヨーロッパ諸国では、伝統的に天然バニラのやわらかな香りがもつ価値を重視しているので、日常的にミルク飲料やお料理のソースに使用されています。
バニラビーンズの鞘は煮出して使用してからも、洗って乾燥させればバニラシュガーにしたり、コーヒー紅茶と一緒に淹れて使用したりできるので、少々高価であってもホールの状態で購入しておく価値が十分にあります。薫り高いアロマをお求めになる場合は、バニラビーンズを十分に乾燥させてから、砕いてピーセス状にしたものを、コーヒーや紅茶に混ぜてください。古代アステカ文明より連綿として受け継がれてきたバニラの香りを是非お楽しみください。